『三屋清左衛門残日録』

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読書日記

20年01月19日

『三屋清左衛門残日六』 藤沢周平 文春文庫 710円+税 

家事のどさくさから漸く本を読む余裕も出てきた。というよりは、やはり本の虫。無性に活字が恋しくなる。殆ど処分した本、残りが本箱1つに納まっている。それがまた大変な勢いで増えつつある。本に囲まれていると落ち着く。

で、予てより関心のあった藤沢周平を初めて読んでみる。
落ち着いたいい語り口だ。難しい言葉遣いが多いので辞書を片手に。三屋は用人を退いた隠居の身。悠々自適にいきたいところだが藩のもめごとに引きずり込まれる。が隠居の身、決して表に立たずに一歩も二歩も引いている。いい具合だ。ところは不明だが肴にハタハタなどがでてくるのを見ると、作者の故郷東北山形あたりか。
江戸時代の田舎、北の地方の、季節の移り変わり、山間の情緒豊かな、一生懸命にまじめに生きている人々の生きざま、などなど穏やかにこころに描きながら読める。

 

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