『サザエさんの東京物語』

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読書日記

2020年05月08日

『サザエさんの東京物語』 長谷川洋子 文春文庫 590円+税

漫画「サザエさん」や「エプロンおばさん」、「いじわるばあさん」などの作者を中心とした長谷川家の猛烈お母さんと串団子三姉妹の面白おかしい思い出を末娘の著者が綴っている。この著者もかなりの書き手で、読んでいて思わず大声を出して笑ってしまった。我が家に『漫画サザエさん 第二巻』あり改めて見てみた。どの人物も痩せてひょろ長い。終戦後の話し故みな栄養失調か。
女手で格闘している戦中の話しも可笑しいが、私もかすかに覚えている戦後の生活の様子など、懐かしい感慨に浸れる。
が、面白可笑しいだけでなく、母親の痴呆症、串団子から分かれて独り立ちし母親や姉たちの何十億円という遺産を相続放棄、そしてニューヨークでがん闘病の末死んだ千葉敦子さんの話しなど、何かしみじみと悲しい

読み終わって悲しい思いを引きずってテレビのニュースを見ると、岡本行夫氏が新型コロナで亡くなっていたと報じている。これも悲しい。 

 

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