『スクールボーイ閣下 (下) 』

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読書日記

2021年06月14日

『スクールボーイ閣下 (下)』 ジョン・ル・カレ ハヤカワ文庫 1200円+税

英国情報部サーカスの臨時工作員で新聞記者ウェスタビーが、チーフスマイリーの指令の下、ソ連からの莫大な資金が香港に流れ込んでいるルートと用途を探るべく、ベトナム戦争最中のベトナム、ラオス、カンボジアなど東南アジアでジェノサイドが展開される中、報道記者を装って単独潜入する。
解放と言う名の下日本軍に占領され、終戦後フランスやイギリスからの独立という名の下共産主義化が激化し、ベトナム戦争、南北分裂などなど悲惨な東南アジアの歴史が伺い知れる。
かつてカンボジアを旅した際、学生や知識人と言われる人々はクメールルージュ軍に全て殺されて、殺戮現場となった高等学校やキリングフィールドを見学恐れをなした記憶が蘇った。
旧植民地を巡る英国国内政治の覇権争いや大使館を通じての中国(香港)、ソ連等とのスパイ作戦は、いまも当然続いているのであろう。
日本の情報収集は如何に。

  

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