『エーゲ 永遠回帰の海』

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読書日記

2021年09月14日

『エーゲ 永遠回帰の海』 立花隆文 須田慎太郎写真 ちくま文庫 1000円+税

西洋文明の核心には、ギリシャ文明ローマ文明キリスト教思想がある。この3つが連環するのがエーゲ海である。沿岸に点在する無数の遺跡、今は叢と化している史跡に、西洋文明を理解するため「知の巨人」は写真家と共に引き寄せられるように40日間レンタカーで8000kmを駆け巡り、神と歴史と人間について洞察を巡らせているのが本著である。
「月刊プレイボーイ誌」に連載したものの文庫だけあって、上質で読みやすいものである。写真といい考察文といい、最高。著者は学者でなくジャーナリストだ。ものごとへの知的興味が深くそこはかとなく広い。
私も、ギリシャ旅行トルコ旅行の折、この著と幾つか同じ場所に行ったのだが、それを思い出しながら楽しく再度旅行した気分になれた。
西洋哲学の基礎を学びなおした気分だ。 

 

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