『硫黄島に死す』

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読書日記

2012年08月23日

『硫黄島に死す』 城山三郎 新潮文庫 514円+税 

バロン西のことを書いた小説だと思いアマゾンで購入。
が、それだけでなく、他6作品を集めた短編集だ。

城山は、昭和20年3月名古屋市の生家を空襲で焼かれ、5月海軍特別幹部練習生に志願入隊、広島の近くで原爆の雲を見て、終戦を迎える。17歳の夏のこと。
敗戦色濃い日本軍隊の実情を体験し、それに基づいて、終戦後の社会に生き残り組としてそれなりに実業界の管理職にありながら、戦時中の軍隊の修羅場、生死を振り返るといった作品が多い。

「硫黄島に死す」は、バロン西がロスアンゼルス・オリンピックで優勝したころを思いだしながら自決していくというストーリーの短篇。他、「着陸復航せよ」は、米軍将校パイロットが日本自衛隊の飛行士訓練に教官として教え子たちの遭難救出に飛ぶ姿、「断崖」は、鉄道が特急列車を走らせハイウェイが整備されてバスがきついスケジュールで遠地まで走るようになった、スピードアップのみが求められ始めた頃の、列車で轢死事故をおこしても運行時間の遅れのみを気にする乗務員の姿を描く。
などなど、今日でもいろいろと考えさせられることが多かった。

 

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