『警視の挑戦』

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読書日記

2017年03月08日

『警視の挑戦』 デボラ・クロンビー 講談社文庫 1100円+税 

スコットランドヤードのキンケイド警視シリーズの最新作。
舞台はテムズ川。初夏の風物詩"ヘンリー・ロイヤル・レガッタ"が開かれるロンドンから50km離れたヘンリー・オン・テムズという風光明媚な町。"ザ・レガッタ"は同じくテムズ川でのボート大会。こちらは春の風物詩で、オックスフォード大学対ケンブリッジ大学のボートレース。この試合はエイトで行われ、トップクルーのボートに乗ってゴールまで漕ぎ切った8人には勝敗に関係なく"ブルー"の称号が与えられる。文武両道を究めた若者に与えられる最高の栄誉だ。
オリンピックを目指す西ロンドン署のオックスフォード大学卒の女性警部でボート選手やその若き頃のブルーの仲間たち。警察署の闇も浮かんでくる。テムズ渓谷捜査救助隊の、特に捜査犬がカギを握る。益々犬が好きになってくる。
そして、キンケイドは来週から2カ月の育児休暇の予定なのだ。結婚したばかりの元部下ジェマとそれぞれ連れ子一人づつに加えて前作で遺児になったシャーロットを引き取ったから。
著者がアメリカ人のためかこれは警察ものでも明るいシリーズものである。

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