『スペードの女王』

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読書日記

2013年10月10日

過日、トランプのカードの名前を思い出さなければならない羽目に陥った。
が、なんとしてもハートダイヤしか思い出せない。私の日頃の関心事として、これら2つは記憶に焼き付いているのか。
昔はブリッジ、ポーカーなどしてよく遊んだものだが。
まだ封を開けていない、ティファニーでノベルティーでもらった箱を開け、しげしげ見ても名前が思い出せない。
辞書にも書いてない。
悔しいが、ネットで引いて分かった。クラブスペードだった。
そうだ! 『スペードの女王』があったな。
そこでアマゾンで取り寄せ、初めて読んだ次第。


『スペードの女王』 プーシキン 岩波文庫 720円+税
 

ロシアの国民的詩人プーシキンの短篇傑作の一つ。
現実と幻想の世界の交錯を現実的に描いている不思議な魅力をもつ。
往時のペテルブルグの、ロシア貴族社会の裏側を垣間見せ、骨牌(かるた)に取り憑かれた若きドイツ人工兵士官を主人公に据えさっと描いている。
若かりし頃はパリで人気の的、かのリシュリューまでもが懸想したという、今は怪奇な古色蒼然とした老婆になった伯爵夫人も素敵だ。実在の貴婦人がモデル。

この一冊には、他に『ベールキン物語り』も納められていて、後で読むのが楽しみ。

 

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