『サイレント・マイノリティ』

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読書日記

2014年10月30日

今年も残すところあと2ヶ月。月日の経つのが何と速いことか。手を負傷したといって愚図愚図しているとあっという間に冬だ。ま、お陰で大威張りで読書三昧、ま、平素のことだが。

『サイレント・マイノリティ』 塩野七生 新潮文庫 550円+税

著者の得意とするイタリアや欧米社会などからや日本人も含めて、孤高の人や少数意見を吐く人ら(著者も含めて)の生き様や考えのほどを綴っている。いずれもいい男で、うーんと唸らせられる。
世の、多きの声高の意見に無意識に流されている向きが、もったいなくも恐ろしい。しかし、そうして世の中は動いていってしまうのである。一番怖いのが政治の世界。衆愚政治という言葉もあるが。(つい最近、ヒットラーの台頭していく姿の映画を観たが)
著者の贔屓のマキアヴェッリは、官吏として卯建が上がらず言いたいことも言えなかった。失脚後書いた本が『君主論』。ん、頷ける。
自分の意見をもつ、そしてそれをどんどん言える社会のシステム、教育が大切なのではないか。
この本は平成5年に発行されている。今から20年前。塩野七生とは凄い人だ。彼女を男性だと思っている人がいて、これまた愉快だ。 

 

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