『赤毛のレドメイン家』

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読書日記

2014年04月28日

『赤毛のレドメイン家』 イーデン・フィルポッツ 創元推理文庫 630円 

セキスイハイムの住宅情報誌を読んでいたら、間取りの話しとしてこの本を取り上げていた。作者イーデン・フィルポッツは、28歳年下のアガサ・クリスティが10代の頃隣に住んでいて、この少女に文学上の教えを授けたのだという。興味が湧いて買って読んでみた次第。
インド生まれのイーデン・フィルポッツは英国の大作家である。推理小説を書いたのはこれが2作目で61歳の時、1922年。さらに著作は続く。

赤毛のレドメイン家は祖父の代にオーストラリアに移住、そこで財をなす。子供らは英国に帰住。
スコットランドヤードの35歳エリート独身刑事は休暇でダートムアの釣り場で釣りを楽しんでいた。そこに、見目麗しい妖精のような女性が走り過ぎて行く。赤髭で覆われた顔の男がもっといい釣り場があるなどと話していく。
そして殺人事件が起こる。ただし現場に残るのは血痕のみ、後は殆どが伝聞。さらに殺人事件は続く。解決いかに。
ダートムアはコナン・ドイルの『バスカヴィル家の犬』でも馴染みの英国きっての沼沢荒れ地。さらに舞台はイタリアの風光明媚なコモ湖に移っていく。
とまあ、英国らしい推理小説の古きよき時代の古典とでもいおうか、なかなか味わい深くて読み応えがある。
本当に世の中、まれに見る悪人がいるのだろうか。

 

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