『利腕』

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読書日記

2012年05月06日

『利腕』 ディック・フランシス ハヤカワ文庫 720円+税

ロンドンに住む片手の敏腕調査員シッド・ハレーの、恐怖に戦きながら真骨頂を淡々と魅力的に展開させる探偵物。
元英国チャンピョン・ジョッキーだったシッドのもとに、昔なじみの最高の調教師厩舎に係わる調査の依頼が入る。絶対ともいえる本命馬がレース中次々と惨敗をきす。何故か。
成り上がり者の競馬賭け屋が絡み、ワクチン研究所が絡む。
一方で元妻は慈善事業の詐欺に利用され、義父に秘かに調査を依頼される。
シッドは気球で飛行機航路の高さまで飛んだり、故あってパリに一週間雲隠れしたり、恐怖に圧して田舎をドライブして1週間ほどまた雲隠れと、相変わらずの人知れず苦渋の闘いだ。
片手の敏腕調査員とは、ちと皮肉かな。 

 

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