江戸の恋ー鈴木春信

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スローライフ日誌

2017年10月18日

千葉市美術館で開催しているボストン美術館所蔵の浮世絵名品展「江戸の恋ー鈴木春信」を鑑賞した。
1868年開国100年ほど前の江戸時代、浮世絵は普及したようで、展示されている作品など1768年作などと知れる。それは作品中の帯などに年号やイロハ、月の満ち欠けが図案化されているからである。当時の絵師、版師、摺師たちの粋で知恵のあるそして品のいい作業が伺える。
江戸末期、明治開国時には西洋人の目に留まり、大量の浮世絵が海外に流出した。その結果、西洋画流に多大な影響を与えジャポニズムが唱えられ印象派などが生まれてくる。
コレクターのモース、ビゲロー、フェノロサらの肝いりで、米国ボストン美術館には多くの浮世絵が所蔵されることとなった。岡倉天心も1904年には日本館の館長として赴任している。
私はボストン美術館にいったことがあるが、展示されているのはほんの少しであった。写楽、北斎などなどあるはずだ。私の観たものではモネのラ・ジャポネーズが印象に残っている。着物姿の西洋婦人が扇子を広げて見返っている絵だ。
今回、春信が大量に里帰りしてきている。
江戸の庶民の姿や、当時人気の歌舞伎、謡曲から題材をとっての多色摺木版画(錦絵)、大きさが半紙くらいのものだから身近に愉しく鑑賞できる。男を女に見立て見立て絵など、英語ではパロディーと説明している。

千葉市美術館は若冲、その他、多くの江戸時代の作品を所蔵していて、その展示も必見である。与謝蕪村があんなにいい絵を描いていたというのも新発見。

秋の長雨の中、10数年振りに会った旧友との落ち着いた会話と共に、いい鑑賞ができた。

 

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