亀戸天神藤まつり

日本の旅

2018年04月20日

今年こそはと、江戸下町の亀戸にある天神さまの藤を観に出かけた。
JR総武線の亀戸駅で下車。徒歩10分といったところ。我が家からは小一時間だ。

亀戸天満宮は1663年九州大宰府の天満宮を模して創建された。
江戸時代から藤の名所
で知られてきた。
歌川広重の錦絵「名所江戸百景亀戸天神境内」で何枚か描かれている。
その一枚が太鼓橋の上から全景を眺める絵。


今日ではこのように藤棚が大きく作られているが、その当時の絵は心字池に3つの橋が架かっていて枝ぶりの良い松何本かが描かれているだけ。

太鼓橋。

途中をゆっくりと眺める。まだ9時前のため人出も緩やか。
大藤は盛りには後一息
今年は10日程平年よりも早く花咲が進んでいるという。どの花も同様だ。



参道脇に弁天様。


天神様正面にでてきた。
静かなうちに参拝。

辺りを藤を見て回る。
大藤。見事だ。

小藤は既に終わりを迎えている。

江戸の風情を残しつつ、後ろにスカイツリーを従えて。

黄色の藤も育てている。

また大藤を見に。

そして池を巡ってぐるりと、遠くに大藤を見る。

池ではたくさんの亀さんが甲羅干しをしている。


鯉と泳いている亀も。
そうか、亀戸に鼈甲屋が多いのも頷ける。

天神様だから梅も多い
と、長谷川絞りという梅の木を発見。多分、長谷川平蔵に因んでいるのかな。実存した鬼平。若い頃は無頼で"本所のてつ"と言われたり、火盗改め長官に就いてからもこの辺りを巡回したはず、と。
日陰の椅子で一休みしていると、品のいい年配の男性に声を掛けられた。「藤はもうお仕舞ですね、この近くには鬼平の住んでいた家があって…」 暫し鬼平話を愉しんだ。
この梅、どんな絞りをつけるのかな。またきてみようかな。

 

帰りに、近くの「船橋屋」で一休み。江戸文化2年、1805年創業の老舗。葛餅が名物だ。
ここの黒蜜が好物だった文豪吉川英治が欅の一枚板に「船橋屋」と墨書。暖簾の文字もそれだ。

今では中にかけられている大看板。

外で写真を撮っていると、"芥川龍之介も食べにきていたそうだよ"と、中年の男性が声を掛けてくれた。そして彼は颯爽とバイクに乗って仕事でか、行った。

 

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