悦子の談話室

外交オンチ

     
 

国際関係の動き、常識などに不慣れといおうか、駆け引き以前に非常識な為政者が多過ぎるとつくづく情け無く思う。
靖国神社への政府要人の参拝。その弁に、国内のこと、外国にとやかく言われる筋合いはないと。
中国、韓国など近隣諸国との関係が難しい事態の中で、今、そのもととなった戦争への考え方の在り方に、"国内のこと"と涼しい言葉で応える為政者の外交オンチには、見ていてこちらが情け無く恥ずかしくなる。
別の手立てはできないのか。

それから、これは当人が発言の趣旨が誤って捉えられたと言っているので、まさにそうであって欲しいと願うのだが、どうもこの方には最初から危うさを感じてた。
都知事のオリンピック招致に関する米国紙のインタビューに応じた発言だそうだが、他の候補地と較べて東京の優位性に言及したとか、イスラム圏を非難したとか国際的に伝わった。私は読んでいないし、発言も聞いていないので確かめようがないが、もし伝えられる通りだとすると、こちらも情け無く恥ずかしく思う。
比較して、適した地だと選んでくれるのは調査委員たちや国際世論であって、自分ではない。競争相手を誹謗するなど、まさにオリンピック精神に反している。そもそも古代オリンピックとは、国々が互いに戦っている中、せめてオリンピックの時だけは休戦するというものだったはず。

なんとも、外交オンチさんたちには、他の国々、人々への思いやり、その中の一員としての矜持をもっともっと勉強してほしいな。
特に今日の強い国、立国とは、そんな情け無い我を張ることではないはず。理を弁え、礼節正しく、それ故に他からも信頼される、そんな潔い良い国にしなければ、ね。
くれぐれも国際孤児にならないように。

(13.04.30)

 
     

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