悦子の談話室

けったいな事々

     
 

過日はおかしな日だった。けったいな事々に遭遇した。
まず朝、「○○さんですね」と落ち着きのある男性の声で電話。私は電話には名乗らない。敵は何らかの名簿をもっているのだ。同意せずにただ「用件は」と問うた。「区役所の保健課です。2月に送付した医療請求書…とか何とか」私が「そんなこと知りません」というと、電話はぷっつり切れた。これは怪しい電話だと判じ、直ぐに消費生活センターに電話した。振り込め詐欺の手口で今多発しているとの事。役所からそんな電話はしないので用心して下さいとの事だった。くわばらくわばら。

次に午後、駅前の親しいクリーニング屋さんに行った。暫くするとパトカーが次ぎ次ぎと来る。4台も来た。おまけに救急車まで。隣が駅前交番だ。店を出てみると、すでにマスコミか私服の警官か、普通の人を数名囲んでいる。聞いてみると、電車で痴漢があって交番まで引っ張ってきたがその前で犯人に逃げられてしまったと。被害者が誰かは分からなかったが、健気にも高校生らしき女性が現場を見ていたので証言してあげると付いてきていたようだ。それにしても駅員はなにをしていたのか。そう言えば近頃駅員の姿をあまり見かけない。
そして逃がしてしまった痴漢を追うでもなく大勢の警官パトカー。余程暇か。
実は、その前夜9時頃総武線各駅停車に乗っていたら、西船橋の駅から乗った黒づくめのリュックをしょった若い男が空いている席に座り込んだ。次の駅で私の前を通り過ぎていった。降りるのかと思いきや、ホームを歩いて別のドアからまた乗り込んだ。明らかに痴漢かスリだ。

で、この帰り、道路にランドセル2つと小さな手荷物が散乱している。側の下は京成線路が走っている。事故かしらと線路を覗いたがそうでもない。暫くすると、「あっ、それ僕たちのです」とランドセルの似合わない背の高い男の子たちが走ってきた。「どうしたの」と聞くと、「まあ、あっちで友達が泣いていて」とちょっとませた感じの話し方をする。「僕が悪いんです」と相変わらずませている。詳しく聞いても仕方ないので、「ともかくランドセルなど道の端に片して、それから…」と言っていると、もうひとりの子が、これもませたことを言う「でそれからなんですか」。あきれたが、彼らは片付けてまたまた泣いている子がいるという方へかけていった。
私のやりとりを見ていたのか、犬をつれた高年の男性が寄ってきて、「あの子たち殴り合いの喧嘩してましたよ。通った車も邪魔そうにしてました」
私に言わないで、あの子たちに言ってやってよおじさん、しっかりしてよ、まったく。

寄ってたかって小物(大物ではなかろう)都知事に悪口雑言しかはけない都議会、都民、市民、評論家たちそしてマスコミ。こちらも大いに小物と見られる。チェック機能ははたらかなかったのか。その機能不全こそ問われればならず、もっともっと大物のワルはいようぞ。都政にはもっと大事があろうて。

けったいで怖い世の中になりつつあるのかな。

(16.06.09)

 

 
     

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