悦子の談話室

こころの傷

     
 

我が家のお手伝いさんは几帳面な性格だ。
それ故か、更年期症候群にかかっていて、昨夏から秋にかけて鬱症状になっていた。
快復したと思っていたら、今度の大地震と震災への気苦労がたまってしまったらしい。
テレビで報道される事態をずっと見続けていて、堪らなくなったという。
夜も眠れない。
買い物に外に出れば、棚に何もない。照明は暗い。
夏季には電気が足りなくなるとすると、エアコン無しで過ごせるか、などなど、悪い方へ悪い方へと案じて鬱状態になってしまうと。
落ち込んでいて、被災地への援助も何もしてやれない。

ご主人は石油や物資を運ぶ重要な仕事に携わっている。
今、夜も帰れないくらいらしい。
そのご主人は「風呂を沸かしてくれて、夕飯を作ってくれればそれでいいから」と言ってくれているそうだが。
そう、ご主人は人の何百倍もの仕事をしてくれているのだから、彼をしっかり支えてあげていればそれで充分以上よ、と昨夕話してやった。

地震以来休んでいたのだが、少し元気になりましたと、今日やってきてくれている。
国民みんなが、被災地の方々は言うに及ばす、たいへんな心の傷を受けている。
これからも兎に角、生き抜いてゆかなければならない。
無理にでもこころの持ちようをリセットして、スローに元気に前向きに心構えを組み立てましょう。
いままでのような、大量にエネルギー漬けで安穏とした社会は望まないで。

(11.03.30)

 
     

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