悦子の談話室

天皇のお言葉

     
 

天皇陛下がビデオメッセージの形でマスコミに個人としてのお言葉を述べられた。
明確に生前退位という言葉は使われなかったものの、象徴天皇という仕事を完璧にこなすには高齢になったと感じている、ただし象徴天皇は引き継がれたい、とのお言葉だった。国事に発言は出来ないお立場からも、意味深長に選ばれたお言葉だった。
神格化されていた天皇というものを、敗戦後「人間天皇」とされ「日本国の象徴」とされても、神代から続く伝統・仕来りを大事に継承されてきているのだ。
陛下は完璧主義者だといわれるが誰でもその立場はしっかりと勤めたいもの。ましてや国の象徴としてのお立場だ。国民皆のこころを背に、暖かく完全に勤められる。だからこそ国民誰もが一体となって感動して慕っているのである。
これは首相や大臣に代替できるものではない。陛下は摂政でも象徴天皇は勤まらないとのご意向を示された。
確固たる宗教心の少ない日本国民の、唯一のこころの拠り所が天皇陛下ではなかろうか。だからこそ敗戦処理に人間天皇にされてしまったのだが。
天皇の歴史は永い。世界どの国よりも永い。正に最高の世界文化だ。
願わくば今上天皇にこのままでいらしていただきたいものだが、今回のお言葉は深く考えておられた結果のご様子。国民としても大事に考えてみたい。もし、天皇がいなくなったら、日本国民のこころはばらばらになってしまいやしないか。それほどの国民の誇りでありこころの有り難い拠り所なのだ。

話しは飛ぶが、外国から空を飛んで帰ってきて、雲の上に見る富士山の姿は美しく気品があり清々しくて、日本の象徴を見た心持ちになり、日本人である誇りを思い起こし、自然に涙がでる。
そんなところだ。

(16.08.12)

 
     

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