支援の在り方

 スマトラ島沖大地震、それによるインド洋一帯大地震の被害は言葉では言い尽くせない酷いこととなった。

 死者が16万人以上とは。

 テレビ映像で流れる津波の猛威は言語を絶する。

 早速、国連、各国、著名人らから支援の手が差し伸べられている。

 そこで、驚くことに、金額の凄さである。先を争うかのように高額を提示している。よくそれだけのお金があるものだ。日本の政府に。これは国民の税金である。どこにあったのか。国内の、三宅島、阪神・淡路地区、昨年の水害地区、中越地方、これらの地方には充分支援の手は伸びているのか。

 支援には大賛成である。ただ、やり方が問われる。世界の人気取りのために動いているのであれば、怒りを覚える。

 金より先ず物資であろう。危機管理システムの援助であろう。食糧、医薬品、医療器具が欲しいところに全く届いていないと報道される。支援体制が整っていない。当たり前である。世界規模で地球が壊れたのである。危機管理の最たるものだ。

 地震や津波経験の豊富な日本は、そうした貴重な経験を生かして、情報網の整備、指揮系統の整備、物資輸送の整備などに、先ず尽力できないのか。

 報道陣も、「ここには必要な医療器具が届いていません」ではなく、スクープ狙いではない、一緒に大量の物資を運んでゆく、場合によってはニュースが送れない、ということができないものか。

 知人の会社では、仕事上お世話になっている地域とのことで、直ぐに社内回覧が回り、物資の支援や募金集めが始まったと言う。

 誰しもなんとか役に立てないかと思っている。ただ、何処へどのように伝わっていくのか不明では、また使途不明のお金は、1円たりとて出したくない。

(2005.01.10)

[悦子の談話室]

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