第3日目

ドイツ(北東)の旅

ハーメルン

童話の街、ハーメルンの早朝を散策。
8時で、まだ薄暗い。
小雨模様。

グリム童話『ハーメルンの笛吹き男』の舞台となった町。
"中世の頃、町にねずみが出て倉庫の穀物を食い荒らすため、町でねずみを退治する男を雇った。男が笛を吹くと、ねずみたちが誘き寄せられて笛吹き男の後をついて、海におぼれたて、ねずみ退治ができた。
町の人たちは、そんなことなら誰だって出来ると、お金を払わなかった。
すると男が今度笛を吹き出すと、町の子供たちが一人残らず笛の音の後についていって、姿を消してしまった"
というお話し。
グリム兄弟は、古くから伝わる民話を童話にしたてた。
ハーメルンでは実際に13世紀末、130人もの子供たちが姿を消している
当時も住民台帳があり、史実である。
実際は、ペストの流行か、移住で他の地に移ったらしいと推定されている。


公園入り口。
門に笛吹き男の絵。
奥は、われわれの泊まったホテル。


舗道にねずみの絵が描いてあり、辿っていけばマルクト広場に出る。


地下道を潜って旧市街地へ。
上の道路は信号もなし、 怖くて渡れない。


ビルには笛吹き男の鉄看板


通りにある「笛吹き男」の像。


クリスマス用のメリーゴーランド
大きなろうそくの火で上の風車をまわしたもの。
現在は電力。


サンタクロースがとなかいのソリに乗っている飾り。


マルクト広場に面した教会。
時計が08:50分を示している。
隣に少し見えるのが市民ホール。

ドイツの昔の街の造りは全て、マルクト広場を中心に教会と市役所があった。


マルクト広場に面した結婚式の家。
1610〜1617年に建てられた市民ホール。
あかりの点いている窓の真ん中閉まっている窓は、定時に開き仕掛け時計が動き出す。

きれいなメルヘンチックな家並みが続く。


かわいいメリーゴーランド。



この辺りの家々も、木組みが多い。

 

ヒルデスハイム

ハルツ山脈裾野の町。
ハルツ山と言えば、ケーテの『ファウスト』に出てくる山!?
もう一度読み直さないと!!

ハンザ同盟以前に栄えたニーダーザクセン同盟を組織し、司教の力を得て栄えた中世の街。後の12世紀にハンザ同盟に入る。
ドイツ中世史を読み直さないと!!

聖ミ ヒャエリス教会


16世紀のロマネスク様式教会。
ロマネスクとはローマ風のという意。
他の中世のゴシック様式の出来るだけ天まで届くようにと尖塔の多い建物とは違う。


教会の真向こうの建物の壁絵。
大天使ミカエルの絵かしら。


どこにも何気なく教会がある。


ヒルデスハイムの主要文化遺跡の案内図。

聖マリア大聖堂
聖マリア大聖堂には1000年のバラの伝説があり、舗道のバラの絵を辿って行くと、大聖堂にたどり着く。

聖マリア大聖堂(ドーモ)


この大聖堂を建てた時の権力者。
セントベルナルドと読める。993〜1022生存。30歳で死去? まさかそんな若さで権力は振るえまい。 
司教として就いていた年代でしょう、きっと。


世界文化遺産の証明。

千年のバラ


礼拝堂にへばりついている。

およそ1000年前のこと、狩に出て迷子になったか何かした敬虔王ルードヴィッヒが大切な家法の小箱を無くしてはならじと、枕元に埋めて寝て、翌朝起きたらバラの根が絡みついて取れなかったという伝説の1000年を経たバラ。


ということは、この根っこに小箱がある!!

 

バスは、次の目的地ゴスラーに向けアウトバーンを走る。

途中、風力発電の風車がまた多く見られる。

この辺りは高い山はないが、ハルツ山脈山麓をぐるりと回り込むように、走っていく。
ハルツ山脈には、魔女伝説があり、年に一回世界の魔女たちが箒に乗って集まってくるという。
沿道には、箒に乗った魔女の姿が描かれた可愛い標識がたてられている。

ハルツ山脈にグロッケン山という高さ1500mの山があり、太陽光線の影響で手前の小さな像、例えば人間の姿が、この山に大男として映る現象がある。
これが科学的に証明されたグロッケン現象である。

ゴスラー

人口7万人の小さな町だが、かつては神聖ローマ帝国皇帝の居たまち
近くには金・銅などの鉱山が栄え、皇帝の宝場といわれた。
皇帝威光の町


皇帝の居城、カイザーハルツ城


お城の側の紫の小さな実をつけた木。


ゴスラーの街、パーキングなどの案内。


城の前に広がる街。


マルクト広場に建つ市庁舎。
私たちはこの地下にある洒落た、何故か南の地方バイエルンのノイシュバンシュタイン城をトレードマークにしたレストランで昼食をした!


市役所と並ぶ教会。


広場に面した商館かしら。


こっちが商館だったかな。


この窓が12:00になると開いて、仕掛け時計が動きだした。
お姫様のような人形たち。


次に、ハンマーや荷車を持つ労働者風の人形が出てきた。
流石、鉱山で栄えた町!!


クリスマス市に多くの人たちが集まって、見上げている。

当然マルクト広場はクリスマス市で賑わっている時期なのだ。


三博士とキリスト生誕の場面がつくられている。
馬小屋ならぬラバだか何だかがいた。


広場からちょっと奥に入ると、ここも美しい木組みの家並みだ。


市庁舎の2階から広場を望む。
市庁舎といっても、今は博物館になっている。いずこも同じ。ここは地下はレストランなのだ。


広場から商館の角に見える面白い彫刻。
人間の大便からも金貨が生まれてきている。
それ程、ここは金山で潤っていたのだ。


広場から外れた小川のほとり。
ここにも柳の大木がある。


どこからでも教会が見える。


城の脇にある古い教会。

 

次の目的地クヴェトリンブルグに向かう。



広い農地が続く中に、こうして茶色の屋根の家々が教会の尖塔を中心にして集まって、点々と小さな集落を作っている。


クヴェトリンブルグ

人口2万人。
ドイツで最も古い家々が1200軒建っている町

中世、マジャール人の侵攻からキリスト教世界の平和を守ったとして、962年、教皇からローマ皇帝の冠を授かったオットー1世(大帝)。
これが神聖ローマ帝国の始まり。神聖ローマ帝国は、ナポレオンによって1806年解体されるまで、840年余続く。
大王の 死後、后が城を修道院に変え、福祉に尽力した町

ドイツ人のこころのふるさととされている。


街並み

木骨組み博物館

太い木骨に細い木を編みこんで粘土を埋め込んでいる。
日本の竹を編み込んでいる土壁と似ている。
因みにわが家も今だに一部の壁に、この土壁を保存して使っていますぞー。ウッフン。

そして、木目を腐食から防ぐために、塗料として使われていたのが、豚の血と人間の尿を混ぜた何か、だったかしら!?

この博物館の古い民家の外観。


修復されているもの、古く朽ち果てるもの。
世界文化遺産に指定されているのだから、修復保存のための助成金は出ているはず。


懐かしい"シンガーミシン"が展示してあるショウウインドウ。

王妃の尽力した城跡、修道院だったかな。

中世の騎士の像のよう。



民家の窓からサンタさんが入いろうとしていまーす。

修道院だったかな。
バスの中からパチリ。


………………

夕刻遅く、ハルツ山脈の端や別の山の中をひたすら走り、途中、クリスマスの飾り付けできれいに彩られた小さな町を幾つか通過して、エアフルトに到着。

ここでは宿泊しただけ。
人口20万人のここあたりでは大きな町

ナポレオンが1806年頃、西南ドイツ(オーストリア帝国)遠征中、ここで足止めをされた。
その時にゲーテはナポレオンに謁見。
あとでナポレオンを「あれはいい男だ」と褒め称えているという。

 

 

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