エネルギー・フォーラム社刊「イーピーレポート」視点欄に連載している最近のエッセイ

春うらら”(2004年04月11日)

  地方競馬に、負け続けて人気の馬ハルウララがいる。ゆけゆけどんどんの世の中で、根が判官贔屓の日本人には妙に救いなのか、関連グッズが何億円と売れ、観戦ツアーまで組まれる。

 なんと平和なことか。世界はきな臭い。本当の平和が保たれるよう願うばかりだ。

 私は長年勤めていた会社を3月いっぱいで退職することになった。退職といっても、もともと非常勤の嘱託勤務であったから半分フリーで、正社員のように全てを会社に捧げてきたわけではない。しかし、27年間席を置いてお世話になったことやこちらの勝手な愛着、それらの重みはずっしりとくる。

 それを引きずってはおられないので、たまっていた書類、資料、報告書の類は全て整理廃棄することにした。もともと整理魔の気があるので、触れば雪崩れのように崩れる山積み状態にはなっていないのだが、たいへんな作業である。

 貴重な資料や報告書は捨てるにはもったいないが、古い情報は役に立たないという持論だし、どうしても必要ならば発行元に問い合わせればいい。第一自宅に持って帰っても、置くところがない。そこは割り切ってどんどん整理し、シュレッダーにかけていく。

 側で手伝ってくれていた女性が、「あっ、もったいない。これも捨てていいのですか」と躊躇する。役所の委員や委員長を多く務めたので、時の大臣や長官からの辞令があった。委員会によっては内閣総理大臣の辞令である。その総理からの辞令が、しかも歴代数人ものものがでてきたからである。

 これでわたしの仕事人生も一段落する。引き続き、現在関係しているところとは係わらせて頂くつもりだが、気分一新、新人になったつもりで(ちょっと無理かナ)、新しい方面にも係わりが広がれば有り難い。

 わたしのこころも、次への旅立ちに向かって、春うららといったところだ。

 

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