エネルギー・フォーラム社刊「イーピーレポート」視点欄に連載している最近のエッセイ

この夏の異変”(2007 年09月11日)

 先ず猛暑。当初の長期予報では普通の暑さとされていたが、どうしてどうして。40度を超えるところも出てきた。口から出任せは安倍さんの専売特許ではなかったらしい。

 そこへもってきて地震の被害で東電柏崎刈羽原子力発電所がストップ、電力供給が逼迫した。「不安だ」と多くの人が心配気に問う。「大丈夫。いろいろと手当てをし、融通しあうから」と私は請合った。電力会社の必死の努力を身をもって知っているから。

 もともと私は日本のエネルギー安定供給はベストミックスでしか成り立たないと主張している。水力、火力、原子力、自然再生エネルギー、そして省エネルギー、ローカル・小エネルギーなどなどいずれも重要だ。柏崎刈羽原子力発電所が再稼動なるか否かは心配なところ。

 こうして冷静にこの夏の電力危機を考えられたのも、夏季は千葉県九十九里浜にある家で過ごしているからだ。有り難いことに潮風が涼しく、クーラー無し、夕方7時過ぎは街は真っ暗という、自然エネルギーを充分に生かした暮らしである。元来エネルギー問題は偏に都市化問題であると考えている。

  この九十九里町の町長・町会議員選挙が9月2日の投票日に向けてにぎやかだ。財政難、合併問題、医師がいなくなって大問題となった国保成東病院の再生など具体的な公約を掲げて、行政が身近なことを窺わせている。

 が、この地は本来自民党王国のはずだが”自民”の一言が全く聞こえてこない。もしやと思い告示を見ると、町長候補2人と町議員候補17名の党派別は、町長候補2人とも無所属、町議は公明2、共産党1、無所属14となっている。町長候補の1人と町議候補の15人は現職だ。町議の定数は16。

 先の参院選での自民党大敗を受けて、地方の選挙では”自民”は禁句になってしまっているようだ。小泉さんの言った通り、自民はぶっ壊れたのか。

 

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