『戦争というもの』

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読書日記

2021年09月23日

『戦争というもの』 半藤一利 PHP研究所 1300円+税

昭和史研究の第一人者だった著者。今年の1月に逝去。90歳。89歳で酒に酔って転倒、骨折で入院だった。
昭和史というと我々は殆ど知らされていない。特に前半はほぼ戦時下で情報は統制されていた。歴史の授業もこの頃に入ると3月末で時間切れ、後は自習するようにということで終わった。
昭和は遥か遠くになって、戦争を体験した人は残り少ない。わたしももっと両親や兄姉から戦争の生の体験を聞いておきたかったと今になってしきりに思われる。

  特攻に飛ぶ寸前に終戦を告げられし兄は二年盆

この本は、著者が病床でメモ書きしていたものを孫に編集出版を託したもの。14人の戦争に関わった人の言葉を引きながら、戦争の残虐さ、不条理、非人間性を、戦争を知らない若者にも分かり易く優しく語りかけてくる。心に染み入る。
"一に平和を守らんがためである 山本五十六" 

 

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