『警視の偽装』

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読書日記

2012年12月12日

『警視の偽装』 デボラ・クロンビー 講談社文庫 1000円+税

このところ喉が痛くて、風邪かな、熱はないのだがだるいのでついつい家の中で座ってじっとして、本を読んでしまっていた。
乗馬も半月以上お休みだ。お馬さんが恋しくなってきた。
庭は落ち葉が積もっている。
喉の痛みも大分治まり、そろそろ動き始めようか。ん、まだ、痛いな。ごくんとすると喉に劇痛が走る。

デボラ・クロンビーの「警視シリーズ」は日本語に翻訳されたのはこれで12作目。
全部読んでいる。
著者は米国テキサス州ダラス生まれで大人になって英国に移り住んで(この著作活動のためか)いる。著者が米国人のためかこちらの気のせいか、アメリカ調を感じる。翻訳の日本語の使い方かな?
ロンドン警視庁のキンケイド警視と同居しているノッティング・ヒル署警部補のジェマ・ジェイムズが主人公。ロンドンを舞台に二人でさまざまな事件を解決していくのだが、何故かハリウッド映画というかアメリカのドラマを見ている風に読める。
英国人作家のP・D・ジェイムズやコナン・ドイル(これはちと古すぎたかな)、アガサ・クリスティー(これはどちらかというと軽くアメリカ調に近いかな)らの、豊かな自然の描写や歴史を感じさせる重厚な人物描写、歴史的背景のプロットなどなどに欠けている。
とは言え、軽い読み物として面白い。
子連れバツイチ同士の職場恋愛、同居関係。
今回は、私の要望を聞き入れてくれたのか、ドイツ系ユダヤ人の問題がテーマ。ヨーロッパで古い歴史のユダヤ民族虐待。第二次世界大戦前にドイツから大勢のユダヤ人がイギリスに逃れた。それぞれの言い難い歴史が語られる。
それらの問題を、現在の麻薬中毒や、オークションという値があってないような裏のからくりなどに絡めて、殺人事件を追っていく。

とまあ、とにかくいろいろと読書は興味つきないのです、はい。
次の作品を早く訳してくれー。 

 

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