おしゃべり・トーク

退職日記

         
   

2004年03月21日(日)

 車検の費用を払おうとした時のことである。

 そこの自動車会社系のカードに入っていれば、一割り引きだという。大きい金額だ。いままでは、そういう手続きが面倒ということと、カードは出来るだけ持たないようにしていることで、即金で払っていた。

 今回一割引きに惹かれて入ることにした。が、ここで、これからのわたしの置かれた金銭的信用度を思い知らされた。

 申込書に必要事項を書き込んでいて、勤務先、がでてきた。これは3月いっぱいで辞めるので書けないな。次に、扶養してくれる人の勤務先、そんな人誰もいません。主たる収入源、何もなし。年金、まだその歳に届いていない。

 うーん、唸っていたら、若い係りの男性が心配そうに、「もしかしたら、審査が通らないかもしれません」と申し訳なさそうに言う。(どこがどう通ったのか、後日、カードが無事とどいた!)

 これまでわたしはいわば金はなくても社会的信用で生かされてきた。退職によって全て無くなったという事である。女手一つで生きていくにはたいへん厳しい社会であることが分かった。

 なるほど。女も男もない、フリーで仕事をしていく人が、事務所などという名称で会社組織をつくらなければならない意味が解せた。世の中、組織社会である。どこかに属していないと、社会的、特に金銭的信用はまったくないのである。

 この話しを聞いてくれた義兄が、彼は昨年いっぱいで退職したのだが、「それは応える! 5、6歳また年取っちゃったりして」と、わたしのショックを和らげようとしてくれた。

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