福島県「花見山」「三春滝桜」

日本の旅

2018年04月12日

かねてより観たいと考えていた樹齢1000年とも言われる「三春の桜」を観ることができた。
今年の花は速く、関東の桜は3月末には散ってしまった。東北の花に期待をかけて、出かけた。今更バス旅行の予約変更もならずに。
福島は遠かった。千葉から片道およそ300km、5時間の走行。3か所で休憩を入れる。運転手は二人かがりだ。日帰りの旅、こちらは座っているだけでらくちんらくちん。図らずも最前列の座席。ラッキー!!

高速中央環状線も平日早朝で、すいすい。左側にスカイツリーを見ながら。

東北道を、大谷、黒磯、那須高原、阿武隈と聞き覚えのある地名を通過し、安達太良連峰が目の前に広がってきた。まだ雪が残っている。東北道は鄙びた景色、遠景がとても清々しい。雪を残した峰々、山間に山桜かコブシか、春を待ちかねていた生き生きとした木々が桃色や白の彩を添えている。

 

安達太良SPにて。
東京には空がない…と、実家の造り酒屋の没落でこころを病んでしまった智恵子を偲びつつ、彼女の故郷のほんとの空の色を眺めた。智恵子でなくとも広々とした自然、清々しさにこころ癒される。

 

 

福島市にある「花見山」に到着。
ここは個人所有の土地であり、昔養蚕農家だった安倍さんが昭和初期に雑木林だったところを開墾、草木農家と替えて、3代かかって今の姿にした。
1週間前に花(桜)は散ってしまったそうだが、その他の花木がまだまだ見ごたえ十分。
連翹、名の花、赤い花、白い花、などなど。
ここで1時間半散策。それでも時間は足りない。

か、2羽低くすぃーと飛んで行った。

遠くには雪を被った峰々が連なっている。
吾妻連峰安達太良連峰か。吾妻小富士に降り積もった雪が春には溶けてうさぎの形の残雪が現れる。地元のひとに「吾妻の雪うさぎ」と親しまれているそうな。

 

 

さて、来た道を帰るかたちで南下、三春町にある「三春滝桜」に。
よかった、まだ花を咲かせてくれていた!! 歓声が上がる。
1000年の風雪に耐えた枝垂れ桜。素晴らしい!!
近寄ると、桜の霊が宿っていそうだ。

もったいなくも、ぐるりと一回りして拝見した。

 

山上の公園から拝見。

後ろには遠く峰々をいただいた民家にも立派な枝垂れが植えられている。落ち着いた静かな佇まいの町。

山上の公園の桜は満開、と言おうか時たま風にあおられて、桜吹雪となる。

さて、下りてきて横に来ました。

ここまで生き続けてこられのには、この土地が、人も樹も生物が生きていくための自然の見事な力、環境も生き続けているということか。自然の力を壊さずに大切にしなければ、遠からず地球は壊れてしまう。
屋久島に行った時もそう感じたものだった。

後ろ髪を引かれながらも見納めの時。
また来たいな。そして、命の尊さ、生きる力をまた頂きたい。

 

帰途につく。
滝桜の近くの道路沿いや三春ダム湖「さくら湖」の湖畔、民家にも立派な桜が植えられていて満開だ。ここも見ごたえ十分。

 

無事に、予定よりも1時間早く千葉に帰ってきた。

お世話になった皆さん、ありがとうございました。

 

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