『星の王子さま』

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読書日記

2021年08月05日

『星の王子さま』 アントワーヌ・サン=テグジュペリ 新潮文庫 480円+税

フランスの由緒正しい貴族の長男として生まれたサン=テグジュペリは、海軍士官学校に不合格、それでも自力で当時はまだ未完成の飛行士として働いた。その空を飛んだ体験を『南方郵便機』『夜間飛行』『人間の土地』などとして発表する。訪問先のアメリカで子供向けの本を依頼され書いたのが『星の王子さま』である。その翌年1944年に第二次大戦の偵察機としてコルシカ島の基地を発信したまま帰還しなかった。
アフリカの砂漠に不時着した僕が飛行機を修理しているところへ、金髪の透き通るような少年が現れる。自分ひとりが立っているのがやっとというとても小さな星から来たという。その星には一本のバラの花と小さな2つの活火山と1つの死火山しかなくいつもはその死火山に座っているし、活火山のすす払い掃除もしている、と。
王子さまは何でも話すがこちらからの質問には全く応えない。自分の星を離れて、6つの小さな星に寄った。王様が座っていたり、大物気取りがいいる星、酒浸りの男の星、実業家の星など。そして7つ目の星が地球だった。
地球はこれまでの小さな星とは全く違った。まずとてつもなく大きい。蛇に出会ったり、狐にであった。それらといろいろと話をした、と。
これらの話がなんともほほえましくて真をついている。大人の人間は理解力がなく子供のほうが余程物分かりがいいという。
狐から教わった゛なつく゛という事を大切に心に刻んで自分の星に帰っていく。悲しい。

空からの思索は素晴らしいだろう。彼の作品は殆ど読んでいて、こころが震えた記憶がある。

  

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