『メソポタミアの殺人』

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読書日記

2016年03月07日

『メソポタミアの殺人』 アガサ・クリスティー ハヤカワ文庫 820円+税 

なかなか海外に出られないので、これまた本棚から昔読んだ本を引っ張り出した。
でも、そうだった、アガサはオリエントに出かけたはしたが、その風物は申し訳程度の描写で、もっぱら殺人の推理を会話でさせるのだったな。
これもそう、メソポタミア文明や発掘の現場を細かく描くのではまったくない。だから旅行記ではないのだったな。
それにしても、この本もエルキュール・ポアロが出てきて、謎解きには一言一言が見逃せない。ドラマにもなっているので、およその筋は知っているのだが、謎解きが面白い。
メソポタミアの地方は西洋人は東洋とみている。だから日本などはさらに東、ファーイーストとなるのだね。

アガサの作品が国や時代を超えこれほどまでに長く読まれ続けているのは、平易な人間としての凜としたモラル、節度あるユーモア、絶妙なバランス感覚、などがきっとあるからだろう。ちと褒めておこう。
 

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