『料理長が多すぎる』

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読書日記

2014年11月21日

『料理長が多すぎる』 レックス・スタウト ハヤカワ文庫 640円+税

グルメ探偵ネロ・ウルフの面目躍如! 5年に一度開く「世界的な名料理長15名の会」のゲストとして、スピーチをするのである。会場は会の最長老の働くアメリカ南東部チャールストンに近いスパ・ホテル。
外出嫌いのウルフが、ある料理長の造る秘伝のソーセージのレシピを聞き出したいばかりに、4日間の旅に望む。新型プルマン・カーの個室で。
と、会場で事件が起こる。
南東部であるから、黒人の人種差別が赤裸々に取り上げられている。この小説が書かれたのは1938年。オバマ大統領など考えもつかない時代だ。考えさせられる。
そして、女性嫌いのウルフはこの辺りから始まったのかな。
スピーチの題名は、「高級料理に対するアメリカの貢献」というもの。アメリカの食材の繊細で最高級なものなど披露されて、ウルフ自信凝って食材を仕入れ料理もするので、ついつい食べたくなってしまう。つまり、この作家が本格グルメなのであろう。

う〜ん。ネオ・ウルフに填まってしまった。面白い。
若い頃の浅い読み方ではなんとも勿体なかった、というよりは、理解力がまだまだなかった。 

 

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