秋の茶会

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スローライフ日誌

2011年10月31日

茶会にお招き頂いた。
山崎仙狭さんの茶会。
東京ホテルオークラの茶室で行われる。

正客があるお寺の高僧だった。
おいそれとはお側には寄れない方だが、とても気さくな優しい方であった。
その高僧が「知足」と書いた扇を仙狭さんに下さったそうで、それが飾られていた。

大世界と自己や、足るを知るということなどに話しが及んだ。

私は3月11日以来、有り難いことに直接被害を被ってはいないのだが、心身の奥深くで常に怯え後ろめたく感じている。
ので、折角のこの機会に、高僧に問うた。
世の中が千年に一度と言われる大災害の中にあって、己一人それをどう考えたらよいものか。

私の拙い問いにも優しく話して下さった。
お話は、そういう事態をしっかり思い、出来ることはして、出来ないことは思い煩うことなく、忘れることだと。
寄付などはしたが、お寺で避難民を受け入れなかったこと、救援に出向かなったことなどご自分のことを具体的に優しく話して下さった。

この平易な語り口が、私の怯えた心には余りにも優しく、しかも慈しみのこころが伝わって、久し振りの安らぎを覚えた。
こころのよりどころを求めるとはこういうことなのだろうか。

いい茶会だった。 

 

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