「フィガロの結婚」鑑賞

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スローライフ日誌

2015年06月22日

昨日、マチネで「フィガロの結婚」を鑑賞した。ハンガリー国立歌劇場
初演は1786年5月1日。ウィーン・ブルク劇場。ハンガリーといえば当時はオーストリアハンガリー帝国。「フィガロの結婚」は本場中の本場ものであろう。
会場は、新装なった東京文化会館
上野公園は、梅雨だというのに相変わらずの大賑わい。
東京文化会館は、どこが新装だか分からないな。前と同じようだな。耐震化でもしたのかな。

「フィガロの結婚」は言わずと知れたモーツアルトの作曲。原作の戯曲を大幅に変更、というか削除して作られた。
原作はフランス革命の導火線とも言われた。古い習わしである領主の「処女権」等を含めて領主の特権や農奴制度など封建制度を厳しく批判した作品だった。大元の原作は思想家ヴォルテールにあると言われる。演劇が初演された直ぐ後に革命が勃発した。
オーストリア皇帝はどうしてもそれをオペラで見てみたくて、モーツアルトらが台本を体制批判の部分は大幅に削除し、処女権批判の部分だけ残して新しい作品に仕上げた。
そのため、貴族夫婦と婚約組の召使いそして別の2組がめでたくよりを戻したり結婚に漕ぎ着けるという「恋の駆け引き」のストーリーとなった。

モーツアルトの曲はほんとにいい。いまだに独特の旋律が耳に響いてくる。歌も良い。生で聴く醍醐味である。当時のモーツアルトはどんな気持ちでこの曲を書いたのかしらなどと思いを巡らしながら聞き惚れる。
私は事前の準備も怠りない。DVDで2作品を、CATVのクラシカジャパンで録画したもの1作品を見ておいた。なにしろ3時間はかかるオペラなのでたいへん。でも好きなのですね、これが、たまらない!
大枚払って生を観るのだから。5列目の中程。

ところが、私の両隣は、最初から最後まで眠っていた! もったいない、何しに来たのかしら。片や後ろに仰け反り片や前につんのめり。両方とも女性。あろうことか、少し若い仰向けの人、休憩時間に私に「伯爵夫人はこのバフレットの歌手とは違いますね」と話しかけてきた! 私は気付かないふりをした。だって、「あなた見てたの」と小言を言いそうになったから。ましてや彼女、香水をつけている。シャネルの5番だからまだいい。この香水は私も好きだ。が、嫌いな香水だったら困ってしまう。こんな場に香水はつけないというのが通のエチケットというもの。
居眠りや眠っている人に限って取り繕うとする。知ったかぶりをする、それが大袈裟に。ほんとは眠っているのだから知らないはずだが。こちとらはしっかり終始覚めているのですぞ。夜鼾をかく人も同様。もちょっと可愛げがあると許してあげるのだがね。ともかく傍迷惑。

さて、恒例の精養軒で、遅い昼食を軽くとる。
外へ出るとしとしとと雨。総武線の秋葉原駅で20分の停車。新小岩だかと市川だかの間で快速線が急停車信号を受けたとかで各駅停車も各駅に停車だと。梅雨のただ中、雨量計でもオーバーしたのか。安全確認後開通した。
稲毛駅に着くと篠突く雨。梅雨だから仕方が無い。久々にタクシーで帰った。
 

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