雅楽を知る

2004年09月16日

音楽を聴くことは好きだ。

ところが、いつも西洋音楽。はじめて日本の音楽、雅楽に親しく触れることができた。

わたしもメンバーの三木会という25年続いている異業種交流会の、今日のゲストが東儀雅美さん。ご存知斬新な音楽活動を展開している東儀秀樹さんのお姉さんである。

彼女は、聖徳太子から姓を賜ったという代々1300年、雅楽を世襲の仕事としてきた東儀家に生まれる。商社マンの父親の仕事の関係で海外生活が長く、現在は外国系化粧品会社に勤務のかたわら、2年前後継者の絶えた舞楽の薗家の養子となり家を継いだ。

東儀家を継いでいる母親の九十九さん宮内庁楽師を辞して自由な活動を起こした秀樹さん、そして雅美さんと、国内海外の演奏会をとおして日本文化の紹介に努めている

雅楽から今日に使われている言葉が多いことも話してくれた。

ヤボ 笙という17本の煤竹で作られている楽器の2本は音がしない。それぞれ也(や)と毛(ぼ)というので、そこからヤボとなったのではと?
打ち合わせ 雅楽の演奏で最後の音合わせが打楽器との合わせとなり、それを打ち合わせという。
二の句が告げない 漢詩に音をつけるろうえいという雅楽があるが、二番目の詩にはオクターブ高くするが、男の声ではなかなか出ずらく、二の句が告げないという。
呂律が回らない 調子の短長がわからなくなることをいう。
音頭をとる 笛を吹くひとがソロで最初の音をとる。
頭取 音頭をとる人
二の舞を踏む あのくらいならわたしも舞えると舞台に出たらとても舞えないこと。

江戸時代に造られた神楽笛・龍笛・高麗笛、笙を持ってきて見せてくださり、実際にその龍笛のいい音色で演奏を聴かせていただいた。

楽器に何故煤竹を使うかというと、百年経っても音が狂わないのだそうだ。もうそれこそ何百年も囲炉裏の煙で燻された茅葺屋根の家も少なくなり、材料集めがたいへんだそうだ。

これぞスローの正統派である!

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