栁澤寿男氏

スローライフ日誌

2015年04月17日

昨夜、久々に「三木会」に出席した。
こころ豊かな素晴らしい一夕だった。
スピーカーは栁澤寿男氏。旧ユーゴスラビアを中心にバルカン地方で活躍する唯一人の日本人指揮者。とても感激した、いい話を聴けた。　
彼は現在、バルカン室内管弦楽団音楽監督、コソボフィルハーモニー交響楽団首席指揮者、ベオグラード・シンフォニエッタ名誉首席指揮者、ニーシュ交響楽団首席客員指揮者。

バルカンは、第一次世界大戦当時から世界の火薬庫と言われてきて、第二次大戦後は旧東体制に組み込まれ、旧東体制が崩壊してからも、国々があるようで無く、だから国の歴史などなく、相変わらず民族交戦が続いているだろう。
そんな中では、多分、音楽心など育たないであろう。それどころか教育とか医療とかいった社会インフラも不完全のようだ。
楽団員を集めるのも大変なようで、コンサートを開くにも大変なようで民族に分かれて入り口を設けたりしているとのこと。
想像をはるかに超える、日本などとは異なった環境であろう。

そうした地に、年の半分以上は行って音楽活動に孤軍奮闘されて世界的に評価されている。
国連の安全確保の決まりで一家族一人しか入国できず単身赴任。
こうした日本人がいるということを、大いに誇りに思った。

バルカンの地については、もともと西洋の歴史に関心があるもので興味深く、映画やネオ・ウルフ・シリーズの『黒い山』で読んで楽しんだりしていた。
栁澤氏がバルカンの楽団を連れて日本で演奏するときには是非聴きにいきたい。

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