第二日目

中国四川省の旅

成都市街

道路がとにかく広いのに感心した。
ガイドの説明によれば数年前にこのようにしたとのこと。
この広い道は、有事の時は軍機の滑走路になるのかしらと、韓国ソウルのこれも広い道路で、臨戦態勢には即滑走路になるという市民の自慢話を思い出した。

朝の出勤ラッシュ。
ほとんど電気自転車だそうだ。家で充電する。
因みに発電は水力発電が主。


都江堰を造った李氷・二郎父子の像かな。


都江堰(とこうえん)

成都市街から車で1時間。
現存する世界最古の灌漑施設


入り口

2300年前の工事だ。
長江の支流である岷江(みんこう)を、長江に通じる外江四川盆地に流れる内江に分ける。

この工事に生涯を捧げたのは李氷・二郎父子だった。
李父子を祀った「二王廟」

都江堰を見下ろす高台までは樹木が茂り、清清しい散策道となっている。

 
(江沢民氏の書)

堰の全景
手前が成都市側の内江。灌漑用である。
深く掘って、自然にこちら側に流れるようにしてある。
あちら側が外江で、コンクリートのダムで水量が調整され、長江に流れていく。

古代の堰の絵図。

道中には立派な道教のお寺があり、犬が鎮座していた。
道教は中国古来の教えで、四川から発祥したといわれる。
仏教は異国から後で伝わったもの。


(ケ小平氏の書)

このように川が氾濫して、常に洪水をおこしていたのであろう。

これが2300年前から使われていた、竹と石と丸木で作られた堰。
現在は当然コンクリートである。

つり橋で内江を渡って堰のある人工島へ。

水量を調整している「魚嘴」。
人工島の突端。

 

 

武侯祠(正式は漢昭烈廟)

成都市内にある。

武侯祠前の広場



子を足で抑えている獅子は雌。

『三国志演義』の主人公劉備玄徳とその家臣を祀った「漢昭烈廟」
時代は220年頃。今から1800年前。
しかし、この地では主君劉備より家臣の諸葛孔明の人気が高く、諸葛を祭った「武侯祠」が通り名になっている。

唐の時代に建てられた孔明を称えた碑。


 昭烈祠
 劉備玄徳を祀った廟

劉備玄徳は三国時代の蜀の王。つまり、皇帝。
真ん中の道は竜が描かれていて、皇帝しかつまり玄徳しか通れない道。

劉備玄徳像

皇帝しか持たない翡翠のしゃくを持つ。

白い象牙のしゃくを持つ諸葛孔明像

玄徳と義兄弟の契りをした張飛の像

周りに多くの家臣の像が並ぶ。

風水を重んじた玄徳の墓につながる道。

劉備玄徳の墓碑

左手の小山が墓。まだあけられたことがない。

 


三星堆博物館

成都市街から車で1時間。

三星堆遺跡は、3300年前この地に栄えた古代文明の跡。
長江(揚子江)流域には古代文明はないとされてきたのが、1986年の発見により、黄河文明の殷(商)代と同時期に長江流域に独自の古代青銅器文明が栄えていたことが判明。

1辺2km内外の城壁に囲まれた遺跡の2つの坑から多くの青銅器、玉器が出土した。
この遺跡は、祭祀用らしいとのことしかまだ分かっていない。謎の多い遺跡である。

あとで出てくる小さなもののレプリカ。

神木「扶桑」 青銅製

 

 

 

 

   四川伝統芸、劇を鑑賞

これはお奨め。
実に凄いし、楽しい。

長い口の急須でお茶を入れる。

指で抱えて美人の人形の手、顔、長い髪を操る。

影絵

笛吹き。お豆腐屋のラッパに似ているが、その高い音を自分の口だけ(?)で奏でる。

「かかあ天下」という可笑しな劇。


亭主の芸が見事。

一瞬にしてお面が何種類にも変わる「変面」
四川の人にしか伝授しない秘芸。
凄く不思議で面白い。

 

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