『ジャングル・ブック』

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読書日記

2012年07月13日

『ジャングル・ブック T』 ラドヤード・キップリング 偕成社文庫 700円+税

この歳になって動物にいろいろと興味が湧いてきた。
多分小太郎と接するようになったからだ。
もともとに関心があった。孤高の虎。掛け軸ももっているし、エルメスのスカーフの柄もわざわざ虎を選んだりした。
動物園にも行く。シンガポールでのナイトサファリは大いに興奮した。
乗馬を始めて、馬の物問いたげなつぶらな瞳が吸い付けられるように愛おしい。
CATVで「アニマル・プラネット」もよく見る。
どの番組かで、"まるで「ジャングル・ブックの世界ですね"とのナレーションがはいった。そうだ「ジャングルブック」を読んで見ようと思いついたわけ。
多分通称「オオカミ少年」のことである。

1933年に出版されている。
舞台はインド中部のシオニー山脈
オオカミに育てられた人間の子マウグリがジャングルの中で生き抜いていく物語り。
動物の仲間には、年寄り熊のバールー、足の速い黒ヒョウバギーラ、知恵者の大蛇カー、オオカミの群れの頭アイケラ、ジャングルで一番物知りで老いた象ハティなど。
生まれたばかりのモウリグをインド人の家庭から掠ってきて、命をねらい続けるジャングルの嫌われ者の大トラシーア=カーン。私の好きな虎が悪者に仕立てられているのが気に入らないが。インドの虎はベンガル虎といって今日絶滅寸前である。

オオカミ社会から追い出され、インド人の人間社会からも追い出され、自力でジャングルの頭となっていく。
人間の村を動物たちの力を借りてジャングルで覆い尽くすところでT部は終わっている。U部までありどのような展開になるのか気になる。
子供向けに書かれた著書であろうが、単なる冒険物ではなさそうだ。
村がジャングルに覆われるのを防げるのは白人だけとの記述があったりする。 

 

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