お母さんがいない

トップ > 日記

スローライフ日誌

2008年07月19日

7月15日は稲毛浅間神社の大祭。
いつも境内は夏祭りで大賑わいだ。
今年はお参りに行けないなと残念に思いながら、その日稲毛駅に8時頃帰ってきた。
駅は、参拝帰りの元気よく浴衣を着込んだ少女たちが闊歩していた。

我が家への角を曲がろうとしたら、小学生らしいでもちょっと背の高い女の子が、浅間様参拝記念の房州内輪をもってうろうろしている。
近づいてよく見ると、泣いている。
「どうしたの、道に迷ったの?」
と、声をかけたら、わっと泣き出した。
直ぐそこの子だ。
「お母さんがいないの!」
その家を見ると明かりはついている。
「ちょっとそこまでお使いかな。お母さんいないと悲しいね」
また、悲しいという言葉につられてか、わっと泣く。

家に入らせて、鍵をかけて、お母さんでなかったら誰がきても開けてはだめよ、といってなだめた。

昔、小学生の頃、やはり学校から帰って母がいないと、何故か泣けてきたのを思い出した。
母はちゃんとメモをおいていく人だったので、畑に行くとか、婦人会に行くとか、分かっていたのだが、何故か泣けた。

その頃、姉たちが歌ってくれた歌が、これまたいいのだ。
   ♪♪ 青い空みてましょ、青い空を
           夜になるとお星様でてくるのよ
               母さん帰りの遅いときは
                   門へ出て姉さんと待ってましょ  ♪♪

昔懐かしい、いい心持ちになって、件のお嬢ちゃんどうしたかなと、またすぐにその家に行ってみた。
まだ一人だった。
おばさん(おばあちゃんかしら)の家にいてもいいのよ、と誘ったが、気丈にも一人で大丈夫だというので、鍵をしっかりかけておくよう念を押した。

嗚咽はやんでいた。

今の社会、子供が学校や遊びから帰って、お母さんや家族が家に居ない家庭がどれほど多く、当たり前になってしまっているか…。
 

[08.07.13「無花果の取り合い]← 
→[08.07.27「世界一周から帰国]

NewChibaProject