大英博物館展

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スローライフ日誌

2015年05月22日

上野公園は相変わらずの大賑わい。
東京都美術館に「大英博物館展」を観に出かけた。
午後、2時過ぎ、先ず軽いランチをとりに新装オープンなった東京文化会館2階の上野精養軒へ。ここら辺はあまり変わっていないな。

「大英博物館展」も結構な混みようだ。
ー100のモノが語る世界の歴史ーとある。
英国ロンドンにある大英博物館。約700万点の収集品を誇る。世界各地からあらゆる時代のモノを所蔵。
今回は、その中から100点を選び、日本に展示している。
大英博物館へは1度行った。とてもとても100点など観られなかったなと、今回わざわざ向こうから来てくれたので出向いた次第。

流石にロゼッタ・ストーンは、今回のためにつくられたレプリカだ。
ウルのスタンダードは、メソポタミアのウルで王家の墓から見つかった埋蔵品。D.C.2500年頃のもの、現在のイラクだ。これを観ながら、現在のこの地域でイスラム過激派が歴史的遺物を破壊し尽くしているという報道を思い、取り返しのできない恐ろしい仕業に強烈な怒りを覚えた。
ビーグル号のクロノメーターには、感激! ダーヴィンがガラパゴス諸島など南米調査で乗船した船ビーグル号で使われたクロノメーター。波の振動や高温にも耐える機械式ゼンマイ時計。18世紀末から19世紀初頭のモノだ。彼はこの調査で「種の起源」説を称えた。
余談だが、携帯電話で日本のものをガラ系というが、このガラパゴス諸島からきている。他国の携帯は単純な機能しかなかったが、日本製は多機能で独自に発展した。だから本来はスマホなどは要らないのだ。
柿右衛門の象は、素晴らしい。17世紀後半のもの。先般亡くなった14代酒井田柿右衛門さんと多少の知り合いだったので、柿右衛門は何となく親しみが湧く。ドプカプ宮殿の宝物館にも濁手の絵皿があったな。
銃器で作られた「母」像は、2011年作。モザンビークで。モザンビークにも戦いに使われた何十万丁ともいわれる銃が放置されたまま。それを使って平和のシンボルとして作られたモノ。人類の歴史は戦いの歴史とは言え、あまりにも哀しい像だった。これを見ていた中年の女性が声高に「なんでこんなもの置いてるの、やーね」と。この像の意味する訴えかけが分からないとは、これまた哀しい。 

日本もある種歴史の変わり目に差し掛かっているかな。

 

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